部分入れ歯には様々なタイプがあるので、メリットに関しても、個々のタイプで異なってきます。また、歯を失った場合の主な治療として、部分入れ歯、ブリッジ、インプラントがあり、それぞれを比較した場合の、部分入れ歯のメリットという観点もあります。
それらを踏まえて、様々なメリットに注目してみます。
まずはコスト面で比較できます。
保険内の部分入れ歯であれば、審美性は劣りますが、保険内のブリッジよりも安価です。インプラントは保険外のみなので高額医療に属します。
それから、部分入れ歯の治療期間は、2~5週間と短くて済みます。
ブリッジも最短2週間が可能ですが、インプラントだと3ヶ月~6ヶ月かかります。
部分入れ歯では、歯を削らない方法があり、また、外科手術はしません。
ブリッジだと、両隣の歯を削ります。インプラントは埋め込みに外科手術が必要です。
部分入れ歯は、自分で簡単に脱着ができます。そのため、入れ歯の洗浄、口腔内の歯磨き等のお手入れ、どちらも衛生的に保てます。
ブリッジやインプラントは脱着できません。どちらも歯の隙間があり、食べ滓が詰まりやすいため、毎日の丹念なお手入れが必要です。
保険外の部分入れ歯へと範囲を広げると、種類も豊富で、審美性が優れていて、装着の違和感も軽減され、様々なメリットがあります。
金属クラスプをホワイトクラスプに変換するだけで、見た目の印象がずいぶん改善されます。
コーヌス入れ歯等のテレスコープ入れ歯、アタッチメント義歯、スマイルデンチャーは、どれもクラスプのないタイプで、殆ど入れ歯だとは分からないぐらい、外見重視の改良に成功しています。
但し、保険外なので、コスト面での問題があり、予算に合わせて、ご希望に合った部分入れ歯が見つかるといいですね。
どちらの治療法にもメリットとデメリットがあります。
インプラントが最も優れた治療方法とは言えません。確かにインプラントは骨と結合するため、噛む力は部分入れ歯よりも強く、ご自身の歯と同じように噛めますが、外科処置が必要であり、治療の期間は長くなります。
部分入れ歯のデメリットを補うためにインプラントを利用する方法があります。部分入れ歯は、歯ぐき(顎堤)の上に乗っているので、歯で支えていても部分入れ歯は動いてしまいます。
部分入れ歯が動きにくくするために最小限のインプラントを利用します。
金属床の部分入れ歯には多くのメリットがありますが、最大のメリットは部分入れ歯を装着した後、長い経過の中で調整が圧倒的に少ないことだと言えます。
噛んだ時の変形が少ないことから、歯ぐき(顎堤)と支えている歯への負担が少ないことが長期的に良い結果に繋がり、それ以上に歯を失う危険性を軽減してくれるものだと考えています。歯ぐき(顎堤)と歯を守れる部分入れ歯と言えるでしょう。