金属床義歯
(総入れ歯)とは?
金属床義歯は、入れ歯の床の部分が金属でできています。主な金属としては、金額の高い順にゴールド、チタン、コバルトクロムがあります。
ゴールドは劣化しないので、人体にも優しく、入れ歯の寿命が長いです。
チタンは、インプラントの素材でもあり、劣化しないので、人体に優しく、金属アレルギーの心配が殆どありません。3つの金属の中では最も軽い素材です。
コバルトクロムは、3つの金属の中では安価なので、最もよく使用されていますが、金属アレルギーの方にはリスクがあります。しかし、しっかりした金属なので、床を薄く作っても変形しないで、口腔内の形に合ったものを作れます。
金属床義歯は、保険外なので、全額自費負担になります。費用は上顎、下顎どちらか一方で、16万5千~55万円です。
金属床義歯のメリットとしては、床を薄く作れるため、装着の違和感が少なく、話しやすい点が挙げられます。
金属は熱の伝わり方が優れているので、食べ物の温度の体感に遅れはありません。
保険内の床素材であるプラスチック樹脂と違って、金属は汚れや臭いが付着しにくいため、お手入れがしやすく、衛生的です。歯肉や骨が弱くても、殆どの症例で使用可能です。
金属床義歯自体は、破損や変形は起こりにくいですが、問題は、総入れ歯の土台となる歯肉や骨が衰えて変形してしまう場合です。それまでの金属床義歯が合わなくなるため、修理をします。
しかし、この修理が簡単ではありません。一般的な修理としては、薄かった床に厚みを持たせて調整します。薄いことがメリットでもあったのに、厚みが出ることでその良さが損なわれ、違和感に繋がる場合もあります。定期的な修理で済む範囲を越えた場合は、作り直しになります。
噛む力はそれほど強くありません。入れ歯が外れることもあります。噛む力がさらに強く、入れ歯が外れにくいタイプとしては、シリコン義歯やインプラント義歯があります。
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